データサイエンティストではない。ただ、不確実性には慣れているPdMかもしれない
キャリアを職種で並べると一貫性が見えにくいかもしれません。地球物理学、Webメディア、マーケットプレイス、インキュベーション、PdM/EM。共通しているのは、正解が事前に与えられない環境で長く過ごしてきたことです。データサイエンスの専門家ではありませんが、観測・仮説・検証・説明責任のサイクルには慣れています。 一貫した肩書より、一貫した問いの置き方のほうがキャリアを説明しやすい。
不確実性に慣れると、冷たく見えることがあります。冷たさではなく、断定の仕方の訓練だと説明すると、チームは少しだけ安心します。
研究現場が教えた「断定の作法」
観測条件を先に言う
きれいな曲線を描いた瞬間ほど、観測条件を疑う、という逆説を身につけました。プロダクトでも、母数と期間と外生要因を先に置かないダッシュボードは、物語を量産します。
メディアとマーケットプレイスで見た外生要因
伸びるときも縮むときも、確信が強いほど見落としている前提があることが多いです。私は確信の強さに比例して、反対意見を一人増やすルールを試しました。
比喩は橋。橋を目的地にしない
研究の話は会議を豊かにします。豊かにしすぎると、現場の単位が消えます。比喩は一文まで。二文目は数字か、ユーザーの行動に戻す。
火山とKPI
比喩で説得するほど、反対側からは「現実を見ろ」と言われます。私は比喩の直後に、いま週の意思決定が何かを必ず書き留めました。
まとめ
不確実性に慣れるのは諦めじゃない。「次の観測を増やす勇気」に慣れることだ。
データサイエンティストではない。ただ、不確実性のなかで次を選ぶ訓練は積んできた。観測、仮説、母数、外生要因、両面市場、コミュニティの熱量、説明責任、期限という人工の枠、比喩の使いすぎへの注意。名前は違っても、同じ筋肉を使い回している。
いま困っている不確実さを、一言で戻す。「何が観測できていないか」。戻せたら会議の入口が変わる。戻せないなら、恐怖か野心が観測を遮っているサインだ。
キャリアは一直線じゃなくていい。曲がり角の数は標本の多様性。判断の偏りを減らす材料になる。
仕上げのための自問(現場メモ)
記事にするほどではないが、私が自分用に残している自問です。全部に答えなくてよいです。
いまの議論は、次の一週間の行動に落ちるか
落ちないなら、まだ抽象度が高い。
反対意見を一行で言語化できるか
言えない反対は、ただの不安であることが多いです。
休む予定を入れたか
持続可能性はスローガンではなく、カレンダーの実装です。
参考・出典
- 気象庁地磁気観測所 観測資料, https://www.kakioka-jma.go.jp/obsdata/obsdata.html (参照: 2026-04-06)
- LogRocket, Signal vs. noise in product metrics, https://blog.logrocket.com/product-management/signal-vs-noise-metrics-that-matter/ (参照: 2026-04-06)